【山ギア】EXPED Black Ice 30使用レビュー 完全防水は正義

ギア・ガジェット

こんにちは!Rです。今回は4月の初めに購入したEXPEDの完全防水のバックパックの使用レビューです。
最初から結論言ってしまうと最高すぎました(笑)もっと早くから購入すべきでした。
では詳しく見ていきます!

EXPED Black Ice 30 概要

Black Ice 30 は100%完全防水の軽量ロールトップパックです。
名前の通りで容量は30L、外装の生地は400Dのリップストップナイロンです。メーカー公表重量740gで耐荷重14kgです。EXPEDの中での立ち位置は防水のアルパインザックとして使うのを想定しているみたいです。

お値段:税込22,000円(公式サイト引用)

現地レビュー

①天気大荒れの横岳での使用感

4月中旬に登った残雪期の横岳ではてんくらCの状態でなんとか晴れるとの希望があったので半ば強行突破しました。
バックパックのレビューも兼ねての初使用でしたが、稜線に出てから天気が悪すぎて写真を撮る気にもならず…
全く成果のないまま硫黄岳山荘で撤退、横岳に帰って来てからは少し晴れ間が見えて、ここは天国なのか!?と感動しました(笑)

稜線に出てからは雲の中に入ったままで風も湿度もあるので歩いているだけで全身びちょびちょの状態でした。
EXPEDのバックパックはロールトップなので当たり前ですが浸水はなし。バックパック自体がかなり軽い部類なので天候の悪いきつい登山でも身軽に動けるのがメリット。
ウエストベルトの留め具の構造が面白く、着脱が簡単なのも便利でした。

樹林帯にて。
背負うとこんな感じです。サイドに金属の輪っかつけてみました(笑)
何に使うかは置いておいて、Black Iceは購入後のカスタマイズが楽しいです。
三叉峰までの稜線にて。
手前が友人、奥は僕です。172cm男性が背負うと30Lはこんな感じです。

②快晴の鳳凰三山(南アルプス)での使用感

4月下旬に残雪期の鳳凰三山に登ってきました。ほぼ雪がないと思っていたので軽装で行ってしまいましたが、前日にかなりの雪が降ったみたいで普通に雪山の様相でした。またこの登山のレポートは別で書こうと思っています。詳細はそちらをご覧ください。
ちなみにこの登山は前回の横岳と比べ2倍の距離でタイムも12時間半(0.8倍)という健脚者向けのルートで歩きました。

バックパックはフレームの入ったしっかりした構造でウエストベルトもしっかりした腰で背負うバックパックと軽量に振ったバックパックと両極端でいろんな種類が存在していると思いますが、前者のしっかりと腰で背負うタイプはその構造を利点に疲れにくいですが、大体の商品が1kgを超えていることが多いです。しかし今回レビューしているEXPED Black Iceのような基本構造がシンプルでバックパック自体が軽いものは重量自体が軽いので足に対する負担が少なくこちらも疲れにくいです。
僕は重量が軽いほど機動力も上がり、疲れにくいと思うのでBlack Iceのようなバックパックしか選びません。今回の登山でもそれがかなり生きました。

南御室小屋前にて休憩。
ブラックダイヤモンドのスキーストラップを装着(主に脱いだジャケットなどを留めるため)
デイジーチェーンにバンジーコードを左右1つずつ追加してます。
ピッケルを留めるのが少し緩く感じたので留めるバンジーは3つあった方が便利です。

先ほども言いましたが、このバックパックは購入後のカスタマイズが楽しいんです!!
メインのロールトップの留め具はプラスチックのバックルで且つ小さいパーツなので少し扱いづらいです。(特に雪山でのオーバーグローブを付けている時など)
プラのバックルの付いている部分に少し余った部分があるのでそこに金属のカラビナをつけることをお勧めします。こんな感じ↓

金属のカラビナの方が断然付け外しも楽です。これはBlack Ice買った人はみんなやりましょう(笑)
カラビナは石井スポーツで適当なのを買いました。

ちなみに上の画像は鳳凰三山を登った時の下山中の写真。雪の深さが想定外で夏靴で行ってしまったため、靴下が濡れてしまったので、バンジーを使い、バックパックの外で干している様子です(笑)こんな感じで汎用性がいいです!

デメリットがあるとすれば2点。

・背中が蒸れやすい
これはULバックパック系は仕方ないかもしれません。背負いやすくする芯が背中部分に入っておらず、常に密着した状態だからです。

・バックパック正面の小物入れは防水ではない
止水っファスナーが取り付けられていますが、締め切ってもよく見ると上部に少し隙間があります。なので渓流釣り、沢登りなどで使用される方は濡れてもいいものを入れるようにした方がいいです。
また容量がそんなにないので薄い物しか入らない印象です。僕はEXPEDのVista Organiser(防水のポーチ)を入れてます。中には簡易ファーストエイドキット、ティッシュなどを入れてます。

日帰りの雪山を想定したパッキング

もう時期じゃないかもしれないですが、購入した4月頭に日帰りの雪山(八ヶ岳あたり)を想定してパッキングしてみました。写真が外観ですが、30Lの割にかなり入ります。ロールトップもまだ伸ばすことができました。追加でハードシェルをくしゃくしゃにしていれても問題なさそうでした。

内容物
・ハードシェル上下(ティートンブロスTBジャケット、マウンテンハードウェアスーパーフォーマパンツ)
・12本爪アイゼン
・コッヘル、バーナーなどお湯を沸かす道具
・ゲイター
・インスタントラーメン
・インサレーション(モンベルULサーマラップ)
・ソフトシェル(finetrack フロウラップフーディ)
・手袋3つ(オーバーグローブ、ニット手袋x2)
・ニット帽
・予備の靴下、タオル
・モバイルバッテリーなどガジェット類
・カメラ(FUJIFILM X-T3 XF16-80mmF4)
・水筒 1L

この辺りのものが入りました。他にポケットティッシュや小物を何点か入れていますが、隙間に入っていたりします。ちなみにこれだけ入れて、まだ少しだけ入れることができます。
容量に困れば、まだ外に付けることもできますし、ハードシェル、アイゼンなどを装着することでより容量も空きます。ソフトシェルは基本着ているのでその分は実際空いています。

総評

価格も手の届きやすい防水バックパックの決定版!!
一番手にとっていただきたいのは、やはり日帰りなどで雪山をやられる方ですね。
完全防水で軽量かつロールトップで開閉のしやすいザックは意外と少ないです。荷物を考えれば1泊も可能だと思います。無駄のないデザインが使いやすく、スノーシューやスキー板なども取り付けられるのでBCにも使用できます。

二番目に手に取っていただきたいのは、沢登りや渓流釣りをやられる方です。完全防水を活かせるフィールドなのでBlack Iceの使用者も多いようです。

どちらのアクティビティも使い方としてはかなりハードだと思われます。
Black Iceに採用されているリップストップナイロンは耐久性があり、気にせずガシガシ使える仕様となっています。1気室のザックは容量を無駄にせずシンプルで使いやすいので本当におすすめです。

なんといってもリップストップナイロンの素材感と生地とデザインがかっこいいんです。
ぜひ一度手に取ってみてください!!

余談ですが、、、
EXPEDではWhiteOutと呼ばれるBlackIceと同じデザインで素材をダイニーマにし、より軽量より強靭な防水バックパックもあります。WhiteOut 45Lは実際に触る機会がありましたが、素材の手触りが良く白の映える感じもすごく良かったです。ただし値段はBlackOutの約2倍です(笑)
どちらも30Lと45Lがあります。